「不動産営業って、なんだかすごく儲かるらしいけど、それって本当なのかな?」「自分にも、夢みたいな大金が稼げるんだろうか…」
そんな風に、期待と少しの疑いが入り混じった気持ちで、このページを開いてくださったのかもしれませんね。
こんにちは。以前は不動産会社で営業を、そして今は広報としてたくさんの営業スタッフに取材をしている私から見ても、「不動産営業は儲かる」という言葉は、紛れもない事実です。でも、それは「誰でも楽して儲かる」という意味では、決してないんですよね。
その言葉の裏側には、不動産業界ならではの、はっきりとした「儲かる仕組み」が存在します。そして、その仕組みを正しく理解し、賢く活用できた人だけが、年齢や経験に関係なく、大きな成功を手にしているんです。
この記事では、不動産営業のリアルな収入事情から、実際に「儲かる人」になるための具体的なステップまで、私がこれまでに見聞きしてきた情報を基に、一つひとつ丁寧にお話ししていきたいと思います。
この記事でお伝えしたいこと
- 不動産営業が「儲かる」と言われる、3つの明確な理由
- リアルな年収と、成果が収入に直結する「インセンティブ」の仕組み
- 本当に儲かる人に共通する、5つの思考法と習慣
- あなたも実践できる、高収入を実現するための7つの具体的なステップ
なぜ不動産営業は「儲かる仕事」と言われるのか?その仕組みを徹底解説
まず皆さんが一番気になっている、「どうして不動産営業は儲かるの?」という、その核心に迫りたいと思います。結論から申し上げますと、それは「高額な商品」を、「成果主義の仕組み」で販売しているから、という、とてもシンプルな理由に集約されるんですよ。
では、その仕組みが、具体的にどうあなたの収入に繋がっていくのか、詳しく見ていきましょう。
理由1:扱う商品が「高額」であることのインパクト
不動産営業が他の営業職と大きく違う点、それは、扱う商品の単価が、桁違いに高いということです。私たちが扱う「不動産」は、数千万円から、時には数億円にも上る、まさに人生で一番高価な商品ですよね。
商品が高額であるということは、それが動いた時に会社に入る収益、つまり「仲介手数料」も、当然ながら大きくなります。
例えば、5,000万円のマンションの売買をお手伝いした場合、法律で定められた仲介手数料の上限で計算すると、会社には約171万円もの収益が入る計算になります。この、一件あたりの売上の大きさが、営業マンへの高い還元を可能にする、すべての源泉になっているんですね。
仲介手数料の計算方法(速算式)
物件の売買価格が400万円を超える場合、仲介手数料の上限は「(売買価格 × 3% + 6万円) + 消費税」と定められています。これは宅地建物取引業法で決められたルールなんですよ。
理由2:成果が収入に直結する「インセンティブ制度」
そして、不動産営業が「儲かる」と言われる最大の理由が、この「インセンティブ(歩合給)制度」の存在です。これは、ご自身が上げた売上(仲介手数料など)の成果に応じて、毎月の基本給とは別に支払われる、成功報酬のようなものなんです。
このインセンティブの割合は、会社や契約内容によって異なりますが、一般的には、ご自身が上げた仲介手数料の10%~25%程度が支給されることが多いようです。これが、あなたの収入を劇的に変える、魔法の杖になるんですよ。
例えば、こんな風に収入が変わってきます。
Aさん(月1件契約) | Bさん(成果なし) | |
---|---|---|
基本給 | 25万円 | 25万円 |
会社の売上 (5,000万円の物件を仲介) | 約171万円 | 0円 |
インセンティブ (売上の15%と仮定) | 約25.6万円 | 0円 |
月収合計 | 約50.6万円 | 25万円 |
いかがでしょうか。たった一件、成果を上げるだけで、月収が倍以上になる。これが毎月続けば、年収にはとてつもない差が生まれることが、お分かりいただけますよね。これが、「儲かる」と言われる、一番のカラクリなんです。
理由3:平均年収データに隠された「格差」のリアル
厚生労働省が発表している「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、「不動産業,物品賃貸業」の平均年収は、おおよそ540万円前後と計算できます。
「あれ?思ったより高くないかも」と感じられた方も、いらっしゃるかもしれません。でも、これはあくまで「平均値」の罠なんです。この数字には、インセンティブによって年収が数千万円を超えるトップ営業マンがいる一方で、残念ながら成果が出ずに、年収300万円台に留まっている営業マンも、すべて含まれているんです。
つまり、不動産業界は、他の業界に比べて、個人間の収入「格差」が、極めて大きい世界だということです。私がこれまで取材してきた中には、20代で年収2,000万円を超え、都心のタワーマンションに住む方や、30代で年収5,000万円を稼ぎ、悠々自適な生活を送る方も、本当にいらっしゃいました。
誰もがそこまで到達できるわけではありません。でも、学歴や年齢に関係なく、自分の実力次第で、そのステージを目指せる。それこそが、不動産営業というお仕事の、最大の魅力であり、「儲かる」と言われる所以なんですよね。

儲かる不動産営業マンに共通する5つの特徴
同じ会社で、同じ商品を扱っていても、なぜか収入に天と地ほどの差が生まれてしまう。それは、一体なぜなのでしょうか。私がたくさんの「儲かる営業マン」に取材してきて見えてきたのは、彼らに共通する、いくつかの「思考法」や「習慣」でした。それは、才能というよりも、むしろ誰でも真似できる、マインドセットの違いにあるように思います。
特徴1:お客様の成功を、自分の成功と考える「GIVE」のマインド
意外に思われるかもしれませんが、本当に儲かっている営業マンほど、「自分が儲けたい」という気持ちを、一切表に出さないんです。彼らが何よりも大切にしているのは、「お客様の課題を解決し、理想の未来を手に入れてもらうこと」ただ一点なんですね。
「このお客様は、なぜ家を探しているんだろう?」「このご家族にとって、本当の幸せとは、どんな暮らしだろう?」
自分の利益ではなく、お客様の未来を真剣に考える。その誠実な姿勢が、揺るぎない信頼を生み、お客様から「あなたから買いたい」と思っていただける。その結果として、契約が生まれ、報酬が後からついてくるんです。「GIVE」の精神が、結果的に最大の「TAKE」に繋がることを、彼らは知っているんですよ。
特徴2:行動の「量」だけでなく「質」を追求する思考力
「儲かる人は行動量が違う」とよく言われますが、それは半分正解で、半分は少し違います。もちろん、たくさん行動することは大切です。でも、もっと大切なのは、その行動の一つひとつの「質」なんです。
儲かる営業マンは、ただやみくもに電話をかけたり、チラシを配ったりはしません。すべての行動に、必ず「目的」と「仮説」を持っています。「このお客様には、どんな情報が響くだろうか?」「このエリアでは、どんなアプローチが有効だろうか?」と、常に考えながら動く。私はこれを「行動」ではなく「考動」と呼んでいます。
この「考動」を繰り返し、PDCAサイクルを高速で回し続けることで、行動の精度がどんどん高まっていくんですね。

特徴3:自分自身を「商品」として磨き上げる自己プロデュース力
不動産営業において、お客様が最終的に購入を決めるのは、物件そのものではありません。それは、「あなた」という人間です。「この人なら、信頼できる」と思ってもらえて、初めて、お客様は数千万円という大きなお買い物を決断されるんです。
ですから、儲かる営業マンは、物件知識を磨くのと同じくらい、いや、それ以上に、自分自身という商品を磨き上げる努力を怠りません。清潔感のある身だしなみ、美しい言葉遣い、誠実な立ち居振る舞い、そして何より、人としての深い教養と魅力。こうした、総合的な「人間力」こそが、他の誰でもない、あなたから買う理由になるんです。
特徴4:紹介が紹介を生む「ファン化」の仕組み作り
儲かり続ける営業マンは、契約をいただいたら終わり、とは決して考えません。むしろ、ご契約後からが、本当のお付き合いの始まりだと考えています。
定期的に近況を伺う連絡をしたり、お誕生日や記念日にお手紙を送ったり。そうした細やかで、誠実なアフターフォローを通じて、お客様とのご縁を、大切に、大切に育んでいくんです。
そうすると、お客様は、あなたの営業マンとしての「ファン」になってくださいます。そして、「友人が家を探しているんだけど、〇〇さんを紹介してもいい?」といった形で、新しいお客様を連れてきてくださるようになるんです。この「紹介」の好循環が生まれ始めると、厳しい新規開拓に奔走しなくても、自然と、そして安定して、高い成果を上げ続けることができるようになります。
特徴5:お金に対する、健全な哲学を持っている
これは、少し精神的な話に聞こえるかもしれませんが、とても大切なことです。本当に豊かであり続ける人は、お金そのものを目的にしていません。彼らにとって、お金とは、「どれだけ多くの人を、幸せにできたか」という、感謝の総量を表すバロメーターなんです。
だから、稼いだお金を、ただ高級車やブランド品といった、見栄のための消費に使うのではなく、お客様への更なるサービス向上や、自分を磨くための自己投資、そして、社会への貢献へと、賢く再投資していきます。お金に振り回されるのではなく、お金を、より良い未来を創るための「手段」として、上手に使いこなしているんですね。
あなたも実践できる!儲かる不動産営業になるための7つのステップ
では、具体的にどうすれば「儲かる営業」になれるのでしょうか。ここからは、明日からでも始められる、高収入を実現するための具体的な7つのステップを、私の取材経験を交えながらお話しします。これは、儲かっている先輩方が、ごく自然に実践されていることばかりなんですよ。
ステップ1:稼げる「環境」を選ぶ(会社選びの重要性)
どんなに優れた能力を持っていても、儲けにくい環境にいては、その力を十分に発揮することはできません。「儲かる会社」を、戦略的に選ぶことは、あなたの収入を最大化するための、最初の、そして最も重要なステップです。
見るべきポイントは、いくつかあります。
- インセンティブ率の高さ:あなたの頑張りが、どれだけダイレクトに収入に反映されるか。
- 扱う物件の単価:高単価の物件を扱っているエリアか、会社か。
- 集客の仕組み:会社として、どれだけ質の高い見込み客を集める力があるか。
- 評価制度の透明性:評価の基準が明確で、誰もが納得できる仕組みになっているか。
ステップ2:最強の武器「宅地建物取引士」の資格を取得する
不動産営業で本気で儲けたいなら、宅地建物取引士(宅建士)の資格は、もはや必須科目と言っても過言ではありません。この資格は、あなたの収入を押し上げる、強力な武器になるんです。
- 信頼性の向上:お客様からの信頼度が格段に上がり、「専門家」として見てもらえます。
- 独占業務:重要事項の説明など、資格がないとできない業務を自分で行えるため、仕事の幅とスピードが格段に上がります。
- 資格手当:多くの会社で、月に2~5万円程度の資格手当が支給されます。これだけで年収が数十万円アップしますね。
これは、儲けるための、最高の自己投資です。忙しい業務と並行しての勉強は大変ですが、それに見合うだけの、いえ、それ以上のリターンが必ずあります。

ステップ3:ロールモデルを見つけ、徹底的に真似る(TTP)
最も早く成長する方法は、すでに成功している人のやり方を、徹底的に真似ることです。社内にいるトップセールスを、ぜひあなたの「ロールモデル」にしてみてください。
そして、その人の一挙手一投足を、徹底的に観察し、真似てみるんです。「TTP(徹底的にパクる)」という言葉もありますが、まさにそれです。話し方、お客様へのメールの文面、時間の使い方、身だしなみ。最初は猿真似でも構いません。続けていくうちに、「なぜこの人はこうするんだろう?」という、成功の「本質」が見えてくるはずですよ。
ステップ4:自分だけの「専門分野」を確立し、No.1になる
「〇〇のことなら、あの人に聞けば間違いない」と言われるような、あなただけの「得意分野」を作りましょう。オールラウンダーを目指すのも良いですが、何か一つ、誰にも負けない専門性を持つことで、あなたの市場価値は飛躍的に高まります。
「タワーマンション専門」「単身女性向けの物件専門」「相続案件に強い」「住宅ローンのプロフェッショナル」など、どんなことでも構いません。その分野でNo.1になることで、あなたを指名してくださるお客様が必ず現れ、厳しい価格競争から抜け出すことができるんです。
ステップ5:自己投資を惜しまない
儲かる営業マンは、自分の成長のためになることには、時間もお金も惜しみません。それは、自分自身が、最大の「資本」であることを知っているからです。
話題のビジネス書を読む、コミュニケーションスキルを磨くセミナーに参加する、有益な情報交換ができる人との食事会に出かける、健康を維持するためにパーソナルジムに通う。こうした自己投資が、あなたの人間的な魅力を高め、結果的に、将来何倍ものリターンになって返ってくることを、彼らは経験的に理解しているんですね。
ステップ6:徹底した自己管理(時間・健康・メンタル)
インセンティブ制度は、成果が出れば青天井ですが、逆に言えば、誰もあなたの尻を叩いてはくれません。だからこそ、自分自身を厳しく律する「自己管理能力」が、何よりも重要になります。
日々のスケジュール管理、資本である体の健康管理、そして、成果が出ない時でも落ち込みすぎないメンタルの管理。この3つを高いレベルで維持できる人こそが、長期的に、そして安定して、儲け続けることができるんです。
ステップ7:お客様の期待を、常に「少しだけ」上回る
最後に、とても大切なことをお伝えします。それは、お客様の期待に「応える」だけでは、ファンにはなってもらえない、ということです。ファンになってもらうためには、その期待を、常に「ほんの少しだけ、上回る」ことが必要なんです。
頼まれてもいないのに、周辺のおすすめのレストラン情報をまとめてお渡しする。お子様のために、近所の公園のマップを用意しておく。そんな、小さな、でも心のこもったサプライズが、お客様の心に「感動」を生み出します。
この小さな感動の積み重ねが、「この人から買って、本当に良かった」という、揺るぎない満足に繋がり、未来の紹介を生み出していく、すべての源泉になるんですよ。

なぜ「儲かる仕事がしたいなら不動産営業」と言えるのか、その理由のまとめ
「不動産営業は儲かる」という、シンプルだけれど奥が深いテーマについて、その仕組みから具体的な方法まで、詳しくお話ししてきました。最後に、この記事でお伝えしたかった心を、もう一度整理しておきましょう。
- 不動産営業が儲かるのは、明確な「仕組み」があるから
高額な商品を、成果主義のインセンティブ制度で販売する。このシンプルな仕組みが、年齢や経験に関係なく、高収入を可能にしています。 - ただし、誰もが儲かるわけではない
その恩恵を受けられるのは、お客様の成功を第一に考え、常に学び、行動し続ける、一握りのプロフェッショナルだけです。 - 儲けるための「道筋」は、実はとてもシンプル
環境を選び、資格を取り、成功者を真似、専門性を磨き、自己投資を続ける。この王道を、愚直に歩み続けられるかどうかが、すべてを分けます。 - 本当の「儲け」とは、お客様からの「ありがとう」の総量
不動産営業で儲かることの本質は、お客様に大きな価値を提供し、その対価として、感謝と共に報酬をいただく、という、非常に健全で、やりがいに満ちたものなのです。
不動産営業として高収入を得ることは、決して楽な道のりではありません。でも、そこには確かな方法論があり、正しい努力を続ければ、必ず道は開けます。
この記事が、あなたの挑戦を後押しする、小さな光となれたなら、とても嬉しく思います。